1-1.サンゴについて

サンゴとは

サンゴは刺胞動物門花虫鋼に属する生物です。色鮮やかで形も枝分かれしているものもあることから植物を思わせる印象がありますが、れっきとした動物です。サンゴが分類される刺胞動物にはクラゲやイソギンチャクなども含まれ、「ポリプ」と言われる触手を持ち巾着状の本体には“刺胞”と呼ばれる毒のある針があります。
サンゴの中にはこの触手で動物プランクトンを捕まえ口に入れ体内に取り込み栄養を取る種類もいれば、体内に小さな褐虫藻という藻類を住まわせ、それらが光合成することで得るエネルギーを使い生きている種類もいます。

  • ウスエダミドリイシ
  • ウミアザミ
  • ウミキノコ
  • イボヤギ
  • ヒユサンゴ
  • ムラサキハナヅタ
  • スコリミア
  • チヂミトサカ
サンゴの一例

刺胞動物門

刺胞動物門に属する動物は約9,000種

花虫綱

サンゴやイソギンチャクなどが属する

ポリプ型の生活様式をとる。

鉢虫綱

ミズクラゲやタコクラゲなどが属する

クラゲ型の漂泳性の生活様式をとる。

ヒドロ虫綱

ヒドラやカツオノエボシなどが属する

ポリプ型、クラゲ型の両方を持つ。どちらが優勢かは種による。

箱虫綱

アンドンクラゲやハブクラゲなどが属する

クラゲ型の漂泳性の生活様式をとる。かつては鉢虫綱に含まれた。

サンゴはクラゲ、イソギンチャクの刺胞動物と比べても特に様々な色や形に分かれ、生息する場所の水深・光の強さ・水質・水流・水温等によって大きく形を変えます。一般的には比較的浅海に生息する「造礁サンゴ」と、深海に生息する「宝石サンゴ」と呼ばれる骨格を加工したら宝石のようになるサンゴなどに分けられることが多く同じ造礁サンゴでも骨格の造りや生態は様々で、生息環境の違いで1種のサンゴの群体でも光の当たる場所と当たらない場所では形が異なる場合があります。
この、「形を変える」というサンゴの特性は「サンゴ自身が生活環境に対応する力」でもあり、サンゴは何億年も前から変化し続ける環境に合わせることで生き残ってきました。そのためサンゴを細かく分類することはとても難しく、一筋縄ではいかないとても難しいものとなっています。

  • 造礁サンゴのイメージ1
  • 造礁サンゴのイメージ2
造礁サンゴ
  • 宝石サンゴのイメージ1
  • 宝石サンゴのイメージ2
宝石サンゴ

ポリプ

サンゴは石灰質の骨格と「ポリプ」と呼ばれる本体でつくられています。これは海の中の様々な場所に固着するのに適した構造をしていて、イソギンチャクのような見た目をしたものが多く存在し、触手に囲まれた口部分から摂餌・排泄・産卵を行います。
サンゴやイソギンチャクなどの刺胞動物は“腔腸動物”とも表現され、口部分の下には胃袋と循環器の働きをする器官が存在します。

  • マメスナギンチャク
    ポリプ(マメスナギンチャクの例)
  • ポリプの断面図
    ポリプの構造
  • 褐虫藻は構造性によるエネルギー提供を行い、サンゴは二酸化炭素・住居の提供を行う
    褐虫藻を住まわせるサンゴの共生関係

このポリプが1つのみで生きているのが「単体サンゴ」、分裂を繰り返してクローンが複数集まったものを「群体サンゴ」と呼びます。
様々なポリプが集まることにより多様な形や色彩など、サンゴそれぞれの特徴が作られていきます。

単体サンゴ

例:クサビライシ、ヒユサンゴ(オオバナサンゴ)など

  • クサビライシ
  • ヒユサンゴ(オオバナサンゴ)

群体サンゴ

例:ウスエダミドリイシ、スリバチサンゴなど

  • ウスエダミドリイシ
  • スリバチサンゴ

サンゴ礁

「サンゴ」という名称は動物1匹1匹(又は群体1つ1つ)のことを表しますが、造礁サンゴは自らの石灰質な骨格を長い時間をかけて積み重ねて「サンゴ礁」という岩礁地形を形成します。
この「サンゴ礁」はサンゴ特有の様々な形によって隙間などが多くできるため、そこを住処とする小さな魚や甲殻類等が数えきれないほど生息し、多くの生物が成体になるまでの時間を過ごす「海のゆりかご」や「海のオアシス」などと表現されることもあります。サンゴによって造られる「サンゴ礁」という地形は、魚など生物の生活環境を支える大切な場所となります。

  • サンゴ礁のイメージ1
  • サンゴ礁のイメージ2

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